2021・クリスマスif闇鍋長編

カップル限定クリスマスパーティ

8.みょ、これがかみのさばきである

「あい、ったた……まだ続くのかい、これ」
暗闇で目覚めたジャンギは、自分の上に乗っかった誰かを揺すって起こしてやる。
「大丈夫、怪我はないか?俺がクッションになったんなら、いいんだけど」
「あ、すんませんッス。平気です」と頷いた彼、これはジロか。
それにしても、どれだけの高さを落ちたのだろう。
二人がいるのは狭い部屋で、ベッドしか置かれていない。
部屋にいるのも二人だけ。一緒に落ちたはずの他の面々が見当たらない。
暗闇の中で目を凝らしていると、不意にパッと頭上に眩しい明かりが灯った。
同時に音割れした声が『クリスマス特別企画!エッチするまで出られまテン』と叫んできて、二人して「は?」となった。
『大変!恋人ではない相手と閉じ込められちゃった☆しかもエッチしないと出られない強制部屋……どうする、どうする?恋人を裏切ってエッチしちゃうか、それとも一生この部屋で過ごす?』
「いや、待ってくださいス。エッチって俺と、えっと、そこのジャンギさんで?」
一方的な放送なのか、ジロの問いに答える声はない。
代わりにジャンギが答えてやった。
「そのようだね……他の皆も同じ状態だとしたら、大変だ。意にそぐわない行為を強いられてしまう」
もちろん、自分たちもだ。
脱出手段が、それしかないというなら、ジャンギは我慢できる。
しかし、ジロは嫌だろう。
彼は女の子とペアを組んでいた。
従って性行為も女の子とじゃないと嫌なのでは――
「えと。俺、初めてなんで優しくしてほしいッス」
何を血迷ったのか、ジロがジャンギを見つめて妙なことを口走ってきた。
「え?君はあの女の子、ルリエルさんだったか、彼女とじゃなきゃ嫌なんじゃ」
「ルリエル?あの子は俺のカノジョじゃねッスよ、全然」
ジロは、ぶんぶんと手を振って否定する。
「俺、今まで誰かを好きになったことねぇスから、エッチってのもしたことなくて。ジャンギさん、見たとこ大人ッスよね?だったら俺よか色々知ってんじゃないかと思って」
「いや、まぁ、それなりにね。しかし、いいのかい?男同士でも」
ジャンギの念を押した確認に、ジロは真顔で頷いた。
「いッス。ジャンギさん優しそうだし、痛くしないかなーって……」
なんとしたことか、ジロは頬を赤らめているではないか。
これまでの会場で一度も話していないはずだが、どこでジャンギを優しいと判断したのであろう。
「原田っつったスか?一緒にいた奴。あいつと話してんの、遠目に見てたッス。気安いようで気を遣っているっつーか……あいつがムカつくようなこと絶対言わなくて、すげぇって思ったんス。あいつが、あなたに憧れるのも判るっつーか」
「まぁ、原田くんは教え子だから、俺に対して憧れフィルターがかかっているんだと思うよ。それに、好きな相手を嫌な気分にさせないのは当然の心遣いだろう?」
謙遜するジャンギに「そういうトコが大人で優しいんスよ!」と、ジロは拳を握って大興奮。
「俺には出来ねッス。ジャンギさんって叔父さんと似てるッス。俺の叔父さん、斬ってんですけど。優しいトコとか。叔父さんが相手だったらエッチは遠慮したいスけど、あなたとなら……出来そうな気がするッス」
斬というと、黒装束で固めた男か。
がつがつ料理を貪る少女の口の周りを拭いてやったりと、甲斐甲斐しい世話を焼いていたのが印象的だった。
少女を眺める目には慈愛がこもっていて、どこか親近感がわいた。
ジロはベッドの上で大の字に寝転がり、「さぁ、どっからでも来いッス!」と、やる気満々だ。
しかしエッチといっても、どこまでやれば合格なのやら、はっきりしない。
性的な意味ですれば、キスだけでもエッチと呼べまいか。
ジロはセックスこそがエッチだと考えているようだ。
だからこそ『痛くしない』なんて言葉が浮かんだのだ。
だが、どれだけ細心の注意を払ったとしても、初めての相手とやるにあたり完璧を目指すのは難しい。
なにより、ジロには本当に好きになった相手としてほしい。
そのほうが、きっと嬉しさも段違いだ。
ジロを踏まないようにベッドへ登り、ジャンギは彼の顎を持ち上げる。
「君は恋を知らないというし、肉体の繋がりはハードルが高いんじゃないかな。だから……ね?まずは、キスで確かめてみようか」
ジロはガチガチに緊張した目を向けてきたかと思うと、きゅぅっとタコのように唇を突き出した。
「チュ、チュゥっスね!平気スよ!俺は、俺だって、もう、大人なんスから!!」
ジロは原田と同い年ぐらいに見えるのだが、本人曰く大人であるらしい。
恋愛未経験だと言うだけあってキスも未経験だとは、どこまでもピュアな青年だ。
タコ口を突き出してギュッと両眼を堅く瞑ったジロへ、そっと口づける。
「うにゅ……」と僅かに開いた中へ舌を滑り込ませてジロの舌を軽く舐めると、ジロがカッ!と目を見開いた。
構わずジャンギは、ジロの脇腹から腰までのラインを優しく撫でてやる。
唇が離れた直後、「ぶぁ!」と叫ぶや否や、ジロは涎を撒き散らしてベッドの端まで這って逃げていった。
「大人ヤバイッス!えっちすぎッス!あんた、とんでもねぇエロス大魔神ッスね!?」
一体何に驚いたのか、舌を舌で触られたのが驚愕の事態だったのか、目は泳いでいるわ耳まで真っ赤だわ。
ジャンギが口を挟む暇もないほど、ジロは大声で喚きたてた。
「初めてだって言ったのに、いきなりベロ入れるとか!エロすぎて死ぬかと思ったッス!しかも突然のボディタッチ!聞いてねぇッスよ!?触り方もドエッチで、さわさわのナデナデで俺、感覚おかしくなっちゃうかと思ったッス!!」
ディープキスは、ジロの中で相当ハードルの高い行為だったようだ。
最初セックスを想定していたにしては、エッチに対する反応が、やたら過敏だ。
「ご、ごめん。エッチしないと出られない部屋だっていうから、普通のキスじゃ足りないかと思って」
「ふつーのキスってなんスか!?いや普通だって恥ずかしいのにベロ入れるとか!ベロでベロベロされて、くすぐったいやら恥ずかしいやら、なんでか尿意はあがってくるし、もう少しで変な声出ちゃうとこだったス!」
「うん、ごめん。君が、あまりにも初々しくて、つい、ね?調子に乗っちゃったんだ」
苦笑を浮かべて、それでも一応ジャンギは謝った。
カッカポッポしているジロを可愛い、と考えながら。
「んもー!そういうとこも余裕シャクシャクでズルイっす!大人ズルイっす!!」
ジロが一方的にぎゃんぎゃん騒いでいるうちに、キィ……と僅かな軋みを立てて扉が開く。
「おっ、良かったね。これで合格だそうだ。これ以上恥ずかしい目に遭わなくて済みそうだよ」
ジャンギに出口を示されて、ますますジロの羞恥は加速を増す。
「これ以上エッチされたら死ぬッス!もー二度と頼まないス!」
「うん、多分こういうのは一度きりだと思うよ」と相槌を打って、ジャンギがジロと一緒に部屋を出てみると。
細長い廊下が遠くまで伸びていて、左右の壁には幾つもの扉が並んでいる。
そのうちの一つを開けようとしてみたが、引っ張っても押しても開く気配がない。
「きっと全部エッチしないと出られまテンな部屋なんじゃねッスか?」と、ジロ。
だとすれば、どれかの扉の向こうに原田が?
ジャンギは一つずつ扉へ近寄って、聞き耳を立てる。
聞こえたのは、ぎゃんぎゃんヒステリックに騒ぐ女の子の声や怒号、泣き声など。
静寂に包まれた部屋も多い。
音だけでは、原田が何処にいるのか判らない。
最初の扉まで戻ってきて、ジャンギは扉越しに話しかけてみた。
「原田くん、いるかい?いたら返事してくれ」
『原田なんていないわよ!も〜っ、変態眼鏡から逃れられたと思ったら今度はヒゲオヤジとエッチ強制って、ふざけてんの!?』
このキンキン声はナナだ。
今度はデキシンズと相部屋になってしまったのか。男運の悪い子だ。
続けて隣の部屋にはジロが問いかける。
「原田いねっすか?つか、誰がいるんスか?」
『いや〜、まいった。サンタのバイトだっつーから引き受けたのに、こう来たか。あ、俺、サンタやってた小松ってんだけど、一緒にいるのはルリエルって子。やばいでしょ、これ絶対ハニトラでしょ。あとで高額請求されちゃうやつ。絶対手ェ出せないっての。見るからに未成年だし。こうなったら零時すぎるまで待ちの構えよ』
やたら未成年との性行為に対して警戒している。
だが彼が相手なら、ひとまずルリエルの安全は保障された。
次々話しかけてアレも違うコレも違うとやっていると、扉が一つガチャッと開いて誰かが顔を出す。
「おぅ、お前らも出られたのか。やっぱシちゃったのか?チョメチョメをよ!」
一人はジェド・マロースを名乗っていた大男だ。確か青い髪の青年にリュウと呼ばれていた。
もう一人はディノで、お尻をしきりに押さえている。
「あぁ、もう、俺、別の道に目覚めちゃいそう」と呟いているが、中で何があったのかは聞きたくない。
「チョメチョメっつーかチューだよ。それっきゃしてねぇッス」
ジロは口を尖らせて、そっぽを向く。
リュウは「そうかよ」と笑い、ちらりと相方を見た。
「俺らは、ちょうどイイモンがあって助かったぜ。なぁ?」
「……もう、言わないでよ」とぼやいて、ディノも明後日の方向へ視線を逃す。
そういえば、お尻にオナホールが刺さっていない。
アレで何かエッチな行為をして、それで出られたんだろう。
結果だけ見れば、あの時、彼の尻に刺して良かった……のか?
「あんたは原田ってのと以外は無理なのかと思っていたぜ」とリュウに振られたので、ジャンギも答える。
「一生部屋にいるかの二択ってんだったら、やむを得ないさ。俺には、まだやることがあるんだ」
「ふぅん。ジロとのチョメチョメは気持ちよくなかったってか」
リュウの下衆な勘繰りには、ジロが頬を火照らせて抗議する。
「チューだけって何度言ったら判るスか!セクハラっすよ、ジェド・マロースさんっ」
「ほおぅ。で、そのチューはどうだったんでェ。気持ちよかったか?エッチだったか?」
顔を近づけて尋ねるリュウにジロは、ますますポッポと赤く染まりながら、「な、なんであんたに答えなきゃならんのです!?」と困惑の八の字眉毛だ。
「その辺で勘弁してあげてくれよ。彼は、したくもないキスを俺なんかとする羽目になってしまったんだ」
見かねて止めに入ったジャンギをチラリと盗み見、ジロはポソッと呟いた。
「したくないってわけでもなかったんスけどね……」
先も言ったが、斬とは無理だ。ジロの下半身にケチをつけてくるようでは。
だがジャンギとなら、まんざらではなかった。始める前も終わった今も、ドキドキしている。
こんなふうに、誰かに身を預けたいと考えたのは生まれて初めてだ。
ジャンギには包み込む優しさ、いうなれば母性を感じる。オッサンだけど。
これが女の子だったら面倒な展開になったかもしれないし、サンタみたいに美人局疑惑が浮かんだかもしれない。
まぁ、なんにせよキスだけで済んで良かった。
キスであれじゃ〜、もっとエッチな行為をしていたら恥ずかしくてガチ死待ったなしだ。
「原田くんを探しているんだ。彼が悲しい目に遭わないうちにね。手を貸してくれないか?」
ジャンギが二人に頼み、二人とも快く捜索に加わった。
「うぉーい、原田、返事しろー!」だの「原田〜、いたら返事してくれー」だのと呼びかけながら、扉を叩いて回る。
最後から二番目の扉は、ノックをする前から騒がしい声が響いてきた。
『こ、これ以上抵抗するなってんだよ、ガキが……優しくするって言ってんだろ?さぁ、その電気コードを置いて俺に身を委ねるんだ。全身べっちょべっちょに舐めまわして気持ちよくしてやらぁ』
『い・や・だ!また引っぱたかれたくなかったら零時まで大人しくしていろ。これ以上は、俺も手加減できないぞ!』
声だけじゃない。
始終ガタンゴトンと騒がしく、どうも中で格闘しているとしか思えない。
言葉遣いからして二人とも男、しかも一方は猛烈拒絶だというのに、もう片方が無理強いの一点張りだ。
ジロは慌てて大声で三人を呼んだ。
「この部屋で緊急事態発生中ッス!扉を壊して助けないと」
扉は鍵がかかっているのか頑丈なのか、四人がかりで体当たりしてもビクともしない。
「よっしゃ、こうなったら最後の手段だ。扉を壊すアイテム、カマーン!」と叫んでリュウがポケットに手を突っ込む。
取り出したのは例の袋で、さらに袋からレンチを取り出す。
「袋取り出す意味あった?」と突っ込むディノなどそっちのけで、勢いよく扉へレンチを振り下ろした。
「うおぉーりゃぁーー!!」
真っ二つにバリバリと裂けて吹き飛んだ扉を跨ぎ越し、ジャンギは争いを止めに入る。
「そこまでだ!無理強いは感心しないぞ、たとえ強制エッチの部屋だったとしても!」
「ジャンギさん!」と叫び返したのは、電気コードを手に持って身構えた姿勢の原田だ。
もう一人は――こ汚らしい無精髭を生やしたヨレヨレコートのオッサンだ。
こんな奴、直前までの会場にいたかどうか全然記憶にない。
ジャンギが誰何する前に、男が名乗りをあげる。
「エキストラ枠だ。俺ァ、お邪魔虫として呼び出されたメンツの一人でよ。カップルの片割れを無理矢理寝取る役を任されたんだ。お邪魔役は俺の他にも数人いる。そいつも誰かと一緒の部屋に組まされているはずだ」
なんだって、そんな邪魔者を雇う必要があったのか。
このクリスマスパーティーの目的は、幸せなカップルを呼んで、幸せのおすそ分けをさせたかったんじゃないのか。
ジャンギが問うと、男は御堂と名乗り、下品な笑いを張りつかせた。
「神判だと言ってやがったぜ。カップルの愛が本物かどうか確かめるんだとかなんだとか。まぁ、俺としちゃ〜カワイコちゃんとヤれるんだったら何でもいいんだがよ。このハゲボウズは、あんたのコレだったか?可愛かったぜぇ〜。ビーチクちょいと摘んでコリコリしただけでも、エッロイ声あげやがってよぉ〜。俺のチンコがビンビンになっちまったぜ」
「……ジロ、そこの目覚まし時計を取ってくれるかい」
据わった目のジャンギに指示されて、ジロは怯えながらも時計を手渡す。
何をするのかと見守る全員の前で目覚まし時計は御堂の頭へガツンと振り下ろされて、時計としての役割を終えた。
「あ、あの、ジャンギさん。俺、コリコリされていませんから……これで、ずっと抵抗して」
原田がポソッとジャンギの側で小さく囁く。
手にした電気コードでビシバシ叩きまくって、御堂の接近を防いでいたのだと言う。
原田の言い分が正解だろう。
もし愛撫されてしまったのだとすれば、その時点で扉はとっくに開いていた。
「うん、君が無事でよかった」と頷き返して、ジャンギは原田を抱きよせる。
「無事だったんなら、卑猥親父を倒すことなかったんじゃ?」と突っ込むディノへは首を振り、昏倒する御堂を睨んだ。
「この男は言葉で原田くんに狼藉を働いたんだ。許すわけにいかないさ」
扉を叩き壊した騒音は全部屋にまで響き渡ったのか、あちこちでSOSが発される。
『扉、外から壊せるの?だったら、こっちもお願い!』
「よっしゃ、そんじゃ俺は全員救出してくるか」
リュウがレンチ片手に出ていき、ジロも「俺も手伝うッス。道具ください」と助力を申し出てついていく。
「俺も、俺もー」とディノが出ていったのを見計らってから、原田が口を開いた。
「……ジャンギさんは自力脱出したんですね?」
唐突な抜き打ち質問に、ジャンギの反応は遅れた。
すぐに答えられない彼へ暗い目を向けて、さらに原田が追及する。
「相手は……ジロさん、ですか。一体何をなさったんですか」
「あぁっと、えぇと、キスしかしてないよ!?」
「キス……俺とも、したことないのに」
どんどん原田の口調が硬化していく。ヤバイ。
状況不利をひっくり返すには、彼の嫉妬を逆利用するしかない。
「なら、原田くんは俺が一生あの部屋でジロと一緒に過ごせばよかったと思うのかい?」
わざと突き放してやったら、ぎゅっと抱きついてくる力が強くなる。
「そんなこと……思うわけないじゃないですか!」
「うん。俺も御免だ。だから仕方なくキスしたんだよ、お互い妥協してね。ジロだって俺としたくなかったんだし」
浮気じゃないアピールを織り交ぜただけで、原田はウルウルと瞳を潤ませて謝ってきた。
「す、すみません、ジャンギさん。つまらない嫉妬なんかで、あなたを困らせてしまって」
「君に嫉妬されるなら本望だよ。無視されるのが一番つらいからね」
ぎゅっぎゅと原田を抱きしめながら、ジャンギは心の中で安堵の溜息をもらす。
ジロを不覚にも可愛いと思ってしまった件は、墓の下まで持っていく秘密だ。
リュウとジロとディノが全ての扉を破壊しつくした処で、甲高い声が廊下に響く。
「チィッ、与えられたジェド・マロースの能力を此処で有効活用するとは、やるわねリュウ=シラタキ!けど、これしきじゃ終わらないわ神判は!あたし達お邪魔虫三人衆が、あんた達の愛の真偽を暴いてみせる!」
カッと眩いライトが、天井の梁の上に二つの影を照らし出す。

「あたしは、お邪魔虫三人衆が一人、タンタン!」
「そして、あたしが、お邪魔虫三人衆が一人、ビアノよ!」

三人衆と言う割に二人しかいない。
そのことに彼女たちも気づいたのか、タンタンと名乗った少女が真下へ呼びかける。
「あら、もう一人は?ちょっと〜ジュン、どこ行っちゃったのよぉ」
「ジュンならベッドでオネンネしているぜ」と答えたのは、ジェド・マロースことリュウだ。
「ハードな夜を過ごしてしまったからね」とジャンギも悪乗りしておき、少女二人を見上げる。
「えっ!まさかの3P、それもジュン×リュウ×ジャンギ!?」と驚くビアノへ宣戦布告した。
「お邪魔虫三人衆だか何だか知らないが、俺達の愛が本物かどうかを調べたいのであれば正々堂々と仕掛けてこい。本物の愛を、これでもかってぐらい見せつけてやる!」
おぉーっ!と背後で大歓声が上がり、振り向いてみれば救出された面々が本来のペア同士で寄り添って二人衆を睨んでいる。
強制エッチ部屋のおかげか、ペア同士の信頼が高まったようだ。
ただし、変態眼鏡だけはナナの足蹴にされていたが。
「いいでしょう、あなた達の愛をトコトン見せてもらうわ!次が最終神判、名づけてパフパフ地獄よ!」
ビアノの謎宣言を最後に、またしても床という床が全抜けして、「わぁぁ〜〜っ!?」と参加者は全員、地の底へ落ちていった。

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