合体戦隊ゼネトロイガー


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act2 嘘

突然の教官交代劇に戸惑ったのは、ラストワンの候補生だけではない。
スパークラン側にも、並々ならぬ動揺が起きていた。
「おい、聞いたか?昨日の寮内放送でラフラス教官がラストワンの授業を受け持つって話」
正治は穏やかならぬ内心を押し隠し、話を振ってきたクルーズへ頷く。
「あぁ。向こうの授業を臨時で引き受けるというだけで、引き抜きではなさそうだが」
「引き抜きは、さすがにないだろ。少なくとも、俺たちが卒業するまでは――」
クルーズの返事は「クキィィイィーー!」と、突如ヒステリックにあがった怒号でかき消された。
喚いているのは誰であろう、年甲斐もなく髪の毛をツインテールに結んだ中年女……もとい、我がスパークランの名物教官、パトラ=テリオットだ。
彼女は他二人の姉妹と共に教官をやっており、堂々とデュランの親衛隊を名乗っている。
無論、デュランは学内で一番人気を誇る教官なのだが、教官の立場で彼のファンを名乗っているのはテリオット三姉妹だけであり、他の女生徒がデュランへ熱視線を送ろうものなら、本気で喧嘩腰にもなる、少々痛い大人であった。
三姉妹が何故クビにならないのかは、彼女たちの受け持ち生徒によれば、教官としては優秀なのだそうだ。
デュランさえ絡まなければ、ごく一般の教官よりは指導力が上なのであろう。
彼女らの生徒になったことがない正治には、どうにも信じがたい話であったが。
今だって廊下で臆面もなく恥じらいのない内容を叫んでいる。
「あんな年端もゆかぬ子供たちがデュラン様に直接、性の手ほどきを受けるだなんて、ありえない!ゼネトロイガーでの、あんなことやこんなことを授業でも……!?キィー!私も受けたい、デュラン様とエッチしたーい!チュッチュペロペロして、あんっ、最後までイキたい!おのれ憎むべきはラストワンの候補生たち!そして御剣高士も許せない!!」
すれ違う生徒はパトラを止めるでもなく、そっと目をそらして通り過ぎていく。
話しかけたところで手に負えないと判断したか。
だが、これを放置しておくのは名門校の恥だ。
今は外からのお客様、ラストワンの皆々が居候しているのだし。
意を決して正治はパトラに話しかけた。
「テリオット教官。廊下で誹謗中傷を叫ぶのは、気品に欠けた行為ではないでしょうか」
「ハァン?誰かと思えば二階堂?教官に説教たぁ、図に乗りすぎなんじゃないの」
二階堂正治といえば、デュラン=ラフラスが手塩にかけて育てたスパークランのナンバーワン・エリート生徒であり、他の教官や校長すらも一目置く存在である。
その彼に向かって堂々の罵倒は、早足にすれ違おうとしていた生徒たちの目を丸くさせ、注目の的となる。
「我が校きってのエリートだかなんだか知らないけどね、あたしから見りゃ、あんたなんて世間知らずのガキよ、ガキ。ガキが生意気に大人へ説教垂れるつもり?」
一度も受け持たれたことがないから、直接の面識はないに等しい。
しかし、そこまで上目線に接される謂れもない。
些かムッとしながら、なおも正治は冷静に言葉を重ねる。
「世間知らずの子供でも、礼儀はわきまえているつもりです。外賓への礼儀は一通り、ラフラス教官により教え込まれております。ラストワンの教官や学長、候補生に対する誹謗中傷は控えていただけませんでしょうか。一人の発言だと侮ってはいけません。噂が独り歩きしたら、ここはそういう悪態が許されている学校なのだと誤解され、全体の品格まで落としかねません」
極力言葉を選んだにも関わらず、パトラの血圧が上がるのは食い止められなかったかして、彼女は顔を真っ赤に怒り出す。
「それが偉そうな態度だっつってんの!あんた何様?教官に指図すんじゃないわよ。あんただってデュラン様の生徒なら、嫉妬ぐらい湧くんじゃないの?あんたの大事なデュラン教官が、馬の骨なメスガキのものになっちゃうのよ?それとも何?毎日手取り腰取り超至近距離で見つめあったりオハナシしたりしちゃってますから余裕ですってか?ナメんじゃないよ、このクソガキが!デュラン様に一通り教え込まれてますって自慢かチクショー!」
嫉妬の逆ギレまでぶつけられて、たじろぐ正治の腕を、そっと引っ張る者がいた。
振り向けばクルーズが目線で、向こうへ行こうと促している。
触らぬ神に祟りなし。無視して逃げた生徒は正解だったのだ。
正治も説得に失敗して旗色が悪くなった以上、逃げるしかなくなった。
社交辞令程度に頭を下げて踵を返し、自分の教室へ戻る途中、クルーズがボソッと呟いた。
「なんか、心配だよな。ラフラス教官もだけど、あっちの生徒が変なイジメに遭いそうで」
「教官は心配いらないだろ。ラストワンの候補生も、女子が何かしそうだったら皆で注意を促してやれば問題ない」
「うちの女子によるイジメは心配しちゃいないさ。パトラ教官が、あんなんなら、他の二人も同じく嫉妬まみれになっているんじゃないかって、そっちを心配してるんだ」
これまで、寮は生徒用も教官用もガラ空きだった。
スパークランは元々寮制度ではない。やむなくの緊急用に建てただけだ。
しかしラストワンの教官と候補生が寮で寝泊まりするようになってから、スパークランの教官や候補生も寮を利用するようになった。
一番乗りを果たしたのはデュランだ。
それに続けとばかりに寮へ入ったのが、テリオット三姉妹である。
朝でも夜でも、デュランに会えるチャンスが増えたということだ。
それはラストワンの候補生にも言えることである。
クルーズが心配するのは、テリオット三姉妹によるラストワンへの嫌がらせ行為だ。
先ほどの訳のわからない逆ギレを見た後だと、妙に納得できてしまうから困る。
「教官だって三人がかりで押さえつけられたら……あぁ、想像するだにおぞましい」
肩を震わせる真似をする友人を、正治は軽く窘めておく。
「気持ち悪い想像をするんじゃない。大丈夫だ、ラフラス教官は元軍属なんだから」
たとえ三人がかりでも、中年女の攻撃なんかデュランは余裕で回避できると信じている。
ましてや、彼がラストワンの候補生に熱をあげるわけがない。
色恋沙汰の噂は多かれど、デュランは熱血硬派な教官だ。
三人一組での授業を受けられる点においては多少嫉妬したりもしたが、そういう形式の学校なんじゃ仕方がない。
スパークランを辞めるわけでもない。会おうと思えば、いつでも会える。
狂乱のパトラを目の当たりにしたことで、心の奥にあったモヤモヤが、すっかり消えているのに正治は気づく。
迷いを振り切り清々しい顔となって、教室へ戻っていった。


デュラン=ラフラスとの特別授業は思ったよりも淡々と進み、そして、あっさり終わった。
途中途中でまどかが色目を送っても、デュランは笑顔で受け流し、教本通りの授業を予定通りに今日の分まで終えたのであった。
「なーんか。思ったよりもフツーだったネ?」
肩透かしを食らった顔で呟いたニカラへ、ここぞとばかりに、まどかが同意する。
「ね、もっと距離を縮めてくれたっていいのにねぇ」
「乃木坂教官みたいに?」
乃木坂は常にタメグチ全開、且つ可愛い女の子への距離がハンパなく近い。
デュランも一応タメグチではあるのだが、どこかお堅い印象をニカラは受けた。
「あそこまでいかなくてもいいけど。スキンシップしてくれてもいいのになーって」
何をしてほしいのかミエミエすぎて、かなり引く返事がきた。
くだらないノロケに繋がる話は一切無視し、ニカラは自分の愚痴を、まどかに吐き出す。
「スキンシップはどうでもいいけど、伝説の英雄にしては教本読んだだけって、つまんなくナイ?こんなので、どーやったら万年トップの成績が取れるのヨ、大会で」
「そんなの、あたしに聞かれても知るわけないでしょ。教官に聞いてみたら」
まどかも愛想悪く答えて立ち上がる。
自分の振った話題にニカラが乗ってくれないので、機嫌を損ねたのか。
まぁ、いい。
彼女と仲良くしようなんて気は当分起きない。
デュランとヤる前までのまどかはマブダチと称してもいいぐらい意見の一致する奴だったはずなのに、今じゃすっかり、ただのノロケ女と化して、つまんない奴に成り下がった。
ここまで男性にべったり執着するタイプだとも思わなかった。
男なんてサルと一緒よ、指一本だって触らせてやるもんですかと息巻いていた彼女は、どこへ行ってしまったのだ。
恋愛で浮かれる女はバカだとニカラは思っている。
そうだ、ここへ来る前の自分もバカだった。
男なんかを信じて、愛したおかげで酷い目に遭った。
男とは、互いに愛しあっていると信じて疑わなかった。
だが、そう思っていたのは、自分だけだったのだ……
話し声が聞こえてきて、ニカラは我に返る。
廊下で話しているのは、まどかとマリアか。
さっさと寮へ帰ったと思ったのに、まだいたのか。
要約すると、デュランはイケメンで筋肉美で紳士でテクニシャンで思いやりがあってセレブで将来のダーリン候補だといったことを、まどかが延々マリアに語っている。
話を聞いているだけで、イライラしてくる。
まどかにとっちゃダーリン候補なのかもしれないが、何サ、あんな奴。
いくらイケメンと言ったってニカラから見れば遥かに年上のオッサンだし、元軍属の元エースパイロットだって所詮は過去の栄光だし、そもそもパイロットはロボットの性能があってナンボの活躍じゃないか。
周りのサポートがあったからこそ英雄でいられたのだ。
全てが彼一人の功績じゃない。
セレブなのも、親の家柄がってだけだ。
奴と結婚したからといって、ラフラス家の財産まで継げるとは限るまい。
隠居パイロットの現教官職がダーリン候補?冗談じゃない。
自分だったら、もっと稼ぎのいい女性を見つけて同居する。
そのほうが、きっと幸せになれる。余計な恋愛感情も発生せずに済むだろう。
逐一脳内で突っ込みつつ、ずっと聞き耳を立てている自分にも腹が立つ。
エリスは授業が終わると同時に、教室を出ていった。
自分も、そうすりゃよかった。
そうしたら、まどかやデュランに対して嫌な感情を抱かずに済んだのに。
大体、まどかが調子に乗っているのは、デュランにも責任がある。
奴があの時、パイロットにまどかを選ばなければ今の状況は発生しなかった。
腹立たしい。
デュランとまとめて、まどかを痛い目に合わせる方法はないものか。
ふと、廊下の口調が変わったのに気付き、ニカラは注意深く様子を探る。
ひそひそ声で、まどかが囁いた。
「ただね、今日の授業もだけど、なんか居心地悪くってさ」
「そうなの?どういうふうに?」
マリアの相槌に、さらに声を潜めて彼女が言う。
「嫉妬してんの。ニカラが、私に」
「えーっ?なんで?」と驚くマリアへ、自信満々な声が答えた。
「私と彼がラブラブってのを認めたくないんでしょ。まぁ、自分が選ばれなかったからってのも、あるんじゃない?でも、選ばれなくて当然よね。だって、あの子、化粧がケバイもん。私がデュラン教官だったとしても、まず選ばないわ」
恐らくはドヤ顔で言っているのだと思うと、頭が怒りで沸騰しそうだ。
自分はデュランに選ばれなかったんじゃない。
そもそも手を挙げていないんだから、選ばれるもクソもない。
ゼネトロイガーに全くの無知が補佐につくと聞いて、誰がパイロットに志願しようか。
その辺、ニカラは他の子よりも現実的に受け止めていた。
それにしても、解せないのは今のまどかだ。
こちらがもう帰ったと思っての悪口か、それとも残っていると分かった上で言っている?
後者だとしたら、相当底意地が悪い。
彼女の性格の悪さは知っていたつもりだが、前より酷くなっていないか。
やはり、思いあがった鼻っ柱をへし折ってやらねばなるまい。それも早急に。
だが、どうやれば、まどかを凹ませてやれるのか。全く思いつかない。
話し声が遠のき、やがて聞こえなくなってから。
ニカラは、そっと廊下に出て、寮へと戻っていった。


自分にあてがわれた部屋へ戻る途中、ニカラは誰かに呼び止められる。
振り向けば見覚えのない中年女性三人組が仁王立ちしていて、誰なのかと誰何する前に名乗りを上げられた。
「こうして話すのは初めてだったかしら?私の名はクレア!」とロングヘアーが叫び、隣に立つおかっぱ頭が「私はレイティーンと申します」と名乗って会釈し、最後はツインテールが「パティよ!よく覚えておくことね」と偉そうに胸を張ってふんぞり返る。
部外者が寮にいるとは思えないし、となると、この三人はスパークランの教官か。
一度も見たことがないからには、男子クラスの担当であろう。
余計な争いは避けておこうと考え、ニカラも無難に挨拶を返す。
「ニカラ=ケアです。はじめまして」
「あら、よく訓練された挨拶ですこと」
ごく一般的な挨拶をしただけだというのにレイティーンには驚かれ、どんだけ不作法な輩だと思われていたんだろうとニカラは内心呆れながらも、用件を促す。
「それで……何か、ご用でしょうか?」
「えぇ、用件というのは他でもなく、デュラン様との授業について、ですけども」
「あなたがデュラン様の受け持ち生徒になったこと、私たちが知らないとでも思っていたのかしら?」
クレアの横ではパティと名乗った女性が、やたら高飛車に威圧する。
黙って話を聞くニカラへ、レイティーンも訥々と説教をかましてきた。
「デュラン様に愛の手ほどきを受けるそうではありませんか。ですが、あなた方は、まだ未成年……性の授業は、教本だけで充分でしょう。身の丈を知るべきですね」
デュランが緊急代理を勤める件は両校納得の元かと思っていたが、反対派も少なからずいたようだ。
三人の女性は明らかに嫉妬の感情を、こちらへ向けてきている。
ひとまず悪趣味な誤解だけでも解いておこう。
神妙な表情を浮かべて、ニカラは答えた。
「ハイ。アタシも、そー思います。ゼネトロイガーがあんなハレンチな動かし方だって知った時はショージキ、ショックで死にそうになりましたし」
え?と驚く三人を前に、即興で思いついた乙女の心情を語ってやった。
「アタシ、真面目にパイロットを目指しているんですよね。なのに、ラストワンで教えられるのって性教育ばっかなんですヨ。こんなんじゃ正規のパイロットになれないんじゃないかって不安なんです。それに、キスとかアイブとか……まだ早いし」
ちらっと上目遣いに見上げてやったら、クレアには力強く肩を抱き寄せられた。
瞳は同情に潤んでおり、口から出まかせの嘘に騙されるたぁチョロイ教官だ。
「そうなのね……!可哀想な子、どうしてラストワンを選んでしまったの」
学力が不要だったから、とは口が裂けても言えない。
ニカラは俯きがちに不幸な少女を演じる。
「お金が……学費が、払えそうになくて……うち、貧乏なんですよネ。ラストワンは免除してくれるっていうから」
「まぁ、なんてこと?貧富の差がパイロット候補生にも出ていたなんて。でも、大丈夫よ。デュラン様に言って、あなただけは性教育からも免除してさしあげる」
同情してくれているのはクレアばかりではなく、見ればレイティーンもパティも潤んだ眼差しで、すっかり舌先三寸なニカラの嘘を信じ込んでいるではないか。
嫉妬包囲網から逃れられたとニカラは安堵し、ついでだからと持ち掛けた。
「ハイ、ありがとうございます……あ、でも……」
「でも?」
「うちのクラスの赤城まどかって子が超ノリノリなんですよね。デュラン教官の性教育に。休み時間のたびにテクニックがどうって卑猥な話題ばかり振ってきて、アタシ、ノイローゼになりそうです……エリスも辟易してましたし。デュラン教官を襲っちゃおうか、なんて計画まで立ててるんですよォ……?信じられませんよね、相手は教官なのに」
ちょっと設定を盛ったら、三人とも即引っかかり、パティが憤怒を吐き捨てる。
「んマァ、マセガキの上に下克上ですって?許せないわね、赤城まどか!」
「あなたとエリスって子は、その、まどかって子に虐められているのですね。学長は何も咎めないのですか」
レイティーンに確認を取られ、ニカラは悲しげに目を伏せる。
「咎めるわけないですよォ。うちの教育方針を決めたのって学長ですし……言っても無駄だと思います。エリスは休み時間、ずっとトイレで泣いてるんです。アタシ、慰めてあげたけど、全然立ち直れなくて、可哀想で」
実際エリスがトイレで泣いているかどうかはニカラの知ったことではないし、彼女なら三人の嫉妬もスルー出来るのではないかといった考えも浮かびはしたのだが、この際だ。
まどかを貶めるための共謀被害者となってもらおう。
「何か、いい案ないですか……?うち、クラス替えもないんですよネ。あの子さえいなくなれば、少しはまともな環境になりそうなんですケド……」
救いを求める下がり眉で見つめたら、クレアには両肩を掴まれた。
「大丈夫よ、私たちにお任せなさい。知り合いのマッチョダンサーズに相談して、その子に制裁を加えてやります」
「ま……マッチョ、ダンサーズ?何ソレ」
思わず素で尋ね返してしまったが、三人は気づかなかったのか、自信満々にパティが頷く。
「えぇ。彼らは無類の女好き。調子に乗った女子の鼻っ柱をへし折るなど容易いことよ」
一体どういう関係なのか、その無類の女好き軍団と彼女らは。
それに、制裁?
いくら他校の生徒とはいえ、子供相手に制裁とは穏やかではない発想だ。
エリート校の教官に、あるまじき発言でもある。
パイロットになりたがる輩の通う学校なんて教官も品行方正な奴しかいないと思っていたニカラは完全に虚を突かれたが、ややあって気を取り直す。
考えてみれば後藤春喜だって、そうだったではないか。
とても品行方正とは言い難い教官だった。
エリート校にも落ちこぼれの教官ぐらい、いよう。目の前の三人みたいに。
「そ、そぉですか。た、たのもしいですね!」
まどかが痛い目を見るのであれば、そいつらは自分にとっても味方だ。
「えぇ。早いうちに彼らを寮へ送り込みます。あなたは上手く彼女を誘導するように」
ぐっとクレアに親指を立てられて、ニカラも親指を立て返す。
マッチョダンサーズか。
いまいち想像つかないが、きっと見れば、すぐにピンとくる集団なのだろう。
屈強な男性軍団に囲まれたら、如何に生意気なまどかでも恐怖で縮こまるはずだ。
どんなにワルぶろうと、彼女のは子供だましな非行ごっこに過ぎないのだし。


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