DOUBLE DRAGON LEGEND

第六十五話 うちひしがれる者達


ピピピと微かに小さな電子音が鳴り、黄色の服に身を包んだ男が懐から通信機を取り出す。
「……あぁ、そうか、判った」
短い遣り取りの後に通信を切り、傍らの仲間へ撤退を促した。
「デミールが巳の印を捕獲した。酉の印も別部隊が捕まえたそうだ。これにて作戦は終了、帰還する」
「でも」と異を唱えたのは彼と行動を共にしていた孔雀で、名前をジェイファという。
「いいの?こいつらにトドメを刺さなくて」
「邪魔者は潰す。それは作戦上のみの話であり、終わってしまえば必要のない行動だ」
それに――と、冷たい視線で見下ろしてダミアンは呟いた。
「これだけ痛めつけたのだ。もう反抗する意識も、あるまい」
足下に横たわるのは己の流した血の海に沈む鷹の少女リラルルと、同じくボロ雑巾と化した大猿ウィンキーの変わり果てた姿であった……


「――見て!」
突如激しい爆音が轟いて、木陰に身を潜めていたシェイミーが空を見上げる。
黄色に塗りたくられた巨大な飛行船が見る見るうちに遠ざかり、地平線の彼方へ消えていった。
「作戦終了……ということか?」
ボソリと囁く彼の腕には、気絶した少女が抱きかかえられている。
大きなトカゲの姿で、彼らと戦っていた相手だ。
仲間らしきMSにはキャミサと呼ばれていた。
戦いの最中に逃走を始めた彼女を追いかけ、シェイミーとゼノの二人で挟みうちにして捕らえた。
彼女は真っ直ぐ蓬莱都市へ向かっていた。
恐らくは、都市にいる仲間と合流するつもりだったのだろう。
「仲間を見捨てて?」
シェイミーは明らかに不満を浮かべて、飛行船の飛び去った方角を睨む。
腕の中の少女を一瞥し、ゼノも呟いた。
「奴らに仲間意識があれば、いいんだがな」
抵抗するので捕まえてしまったが、人質にするつもりはない。
適当な場所で逃がしてやってもいいとさえ、ゼノは考えている。
しかしシェイミーは、そう思っていないようで、ちらりとキャミサを見てからゼノへ話しかけた。
「美羽やミスティルが捕まった今、ボク達が頼れるのは葵野さんと坂井さんぐらいだ」
「その二人の所在……判るのか?」
かぶりをふり、シェイミーは続けた。
「判らない。だから、ボク達はボク達の判断で動くしかないんだ。彼女を囮にして、パーフェクト・ピースを誘き出そう」

ジ・アスタロトが撤退していく様子を、坂井達も木陰から見守っていた。
森の火事は、あらかた鎮火しつつある。
あれほど激しい戦いがあったことなど嘘のように、辺りも静まりかえっていた。
戦いが嘘ではなかったのは、そこかしこに転がる死体が物語っている。
恐らくは、ここに潜伏していたのだろう。
森の奥へやってきた三人は、新しい仲間の無惨な姿を目の当たりにする。
「ドミア……」
葵野は血だまりに沈んだ豹の瞼を、そっと降ろしてやった。
倒れているのはドミアだけではない。
肋骨が突き出る形で絶命しているオウム。
左右の足を無惨に折り曲げられ、首が百八十度逆を向いているダチョウの姿もあった。
「ミミル、ダックスまで……こんなの、酷いよ……ッ」
周囲を見渡し、呟く友喜を促して、坂井が立ち上がる。
「このまま、ここに残っていても仕方ねぇな」
「でも、どうするんだ?最初の目的通り、噂を流す作戦でいくのか?」と尋ねたのは、葵野。
友喜もそうだが、葵野の顔にも焦りが浮かんでいた。
今はもう、悠長に民を扇動している暇など、ないのではないか?
そう言いたげな二人の肩を叩き、坂井は説得に回る。
「遠回りに感じるかもしれねぇが、俺達三人だけで奴らの元へ突っ込むよかぁマシだろ。いつか必ず反撃のチャンスは訪れる。それまでに味方を増やしておくんだ。民衆っていう味方をな」
民衆を盾にするなど、坂井は今でも納得がいっていない。
それでも二人を言い聞かせたのは、自分自身に言い聞かせる為であった。
戦う為の盾にせずともよいのだ。
ただ、三人が世界から孤立しないよう、味方についてくれるだけでいい。
「一旦、本拠地に戻ってみようぜ。もしかしたら、サリアは無事かもしれねぇ」
そう言って踵を返した時、木陰から誰かが飛び出してきたので、坂井も葵野もハッと身構える。
否、飛びかかろうとする坂井を友喜が制した。
「待って!」
「サカイ……アオイノ、無事だった……?」
ポツリポツリと呟いたのは枯れ木のような少女であり、ミスティルと共にレヴォノース軍を率いていたはずのD・レクシィであった。
手には何かを握りしめていた。
それが何であるか判った瞬間、友喜も坂井も、さぁっと青ざめる。
「お、お前ッ、それ……ッ!」
指さす坂井を、じっと見つめた後、手元に視線を落としレクシィが小さく呟く。
「……ギル……」
彼女が握りしめていたものは、狼の毛皮であった。
それも丸々一頭から剥ぎ取ったとしか思えない程の大きさだ。無論、尻尾も頭もついている。
かつて毛皮の持ち主だった者の名を呼ぶと、レクシィは愛おしそうに表面を撫でた。
「ギルまで……そんなのっ」
泣き崩れる友喜の横で葵野も、ぎゅっと拳を握りしめる。
新参だった主たる仲間は、殆ど死んでしまった。
いや、新参どころか十二真獣の半数以上が離ればなれになってしまった今、こちらに勝機はあるんだろうか?
坂井がレクシィへ話しかけた。
「ギルの仇を討ちたいだろうが、今は我慢しろ。その代わり、俺達と一緒に戻るんだ」
「サリアを、動かすの?」
さっさと歩き出した坂井は足を止め振り返りもせずに、ニヤリと微笑む。
「話が早くて助かるぜ」
レクシィも口の端を僅かばかりに歪めると、友喜や葵野を促した。
「行こう、双竜。ミワやツカサが出来なかったこと、レクシィ達で完遂させよう」
それがきっと、死んだ仲間達の供養にもなる。
そう促されて、青ざめた表情ながらも葵野は頷き、呆然とした様子の友喜を無理矢理立ち上がらせた。
目指すは彼らの本拠地、レヴォノース。
だが果たして本拠地の皆が無事でいるかどうかは、葵野にも坂井にも予測がつかないのであった……


一方、ジ・アスタロト本拠地の奥では、十二真獣を使った実験が次々と行われていた。
「千年以上も前に新しい命の研究を完成させていたとは恐ろしい頭脳ですな、剣持という男は」
髭を弄りながらN大佐が言うのへ、L子爵が頷く。
「我々の作った十二の騎士は、たった二人の印に大損害を受けたというのにな」
「T伯爵お気に入りの凛々が死んだそうだな」と、N大佐。
L子爵は横目でドアを一瞥し、吐き捨てた。
「今はR博士が再生機代わりに使っているよ」
「R博士といえば」
視線はモニターに釘付けのまま、老師Mが会話に加わってくる。
「彼は白き翼を独り占めしているようだが、司教からのお咎めはナシなのかね?」
L子爵は忌々しげに答えた。
「あれに関しては、R博士に一任するそうだ。我々がもっとも関心を持つのはアレだというのに」
モニターの向こうでは、アリアとアモスが実験台の上に寝かされている。
二人とも一糸まとわぬ裸に剥かれ、手足を拘束されていた。
頭には、何かを測定するのであろう機器を取り付けられている。
白衣の人物が数人で一つのベッドを取り囲み、二人の反応を伺っていた。
細い金属のようなもので、二人の体を突いている。
『んっ……んんっ、あゥん』
細い棒が胸の先端に触れるたびにアリアの口からは淡い声が断続的に漏れ、逐一隣のアモスが反応する。
『おいッ、やめろ!これ以上、彼女に――』
怒鳴ろうとすると、タイミングを狙い澄ましたように細い棒で尿道を刺激され、彼も同じ呻きをあげるハメになった。
『やッ、いやァ、いやぁ……ッ』
びくびくと体を震わせるアリアの肩を白衣の男達が押さえつけ、大きく股を開かされる。
そこにも細い棒を当てられ、膣の奥を掻き回されて、アリアは短い悲鳴をあげた。
『ひィンッ』
悶えれば悶えるほど細い棒の動きが早くなり、彼女は息も絶え絶えに悲鳴をあげ続ける。
こうした、あられもない姿は始終カメラに捉えられている。アモスも同じだ。
「……小娘と聞いていたが、なかなか……」
ポツリと老師Mが呟き、心なしか上擦った声でL子爵へ尋ねた。
「ところで、今は何の実験を?」
対してL子爵は、真顔でモニターを見据える。
「肉体の感度を調べている」
「サンプルで取った非MSと同様の反応が出れば、奴らは母胎で産まれた人間と同じ、ということになろう」
「女のほうには植え付けるのか?」とのN大佐の言葉に、老師Mが首を傾げた。
「うえ付ける、とは?」
やはり顔色も変えずにL子爵が、それに答えた。
「そうだな、生殖反応も調べておこう。子をなす力が作られた肉体にあるかどうかを」
一人頷き、モニターへ呼びかける。
「牛の印から精子を摂取してくれ」
「十二真獣同士を掛け合わせるのか?」と驚く老師へ振り向くと、何を驚くのかと言わんばかりに子爵は肩をすくめた。
「我々のを使うか?だが、我々旧人類と掛け合わせた処で意味がない。この実験は、奴ら同士でやらねばな」
「ならば」とN大佐が割って入り、ちらりと別モニターを一瞥した。
「巳の印と牛の印、そして亥の印と未の印で掛け合わせてみよう」
ふむ……と思案したL子爵も彼の案に頷く。
「なるほど……転生真獣と創造真獣で掛け合わせてみるのか、面白い」
首を傾げたのは老師Mだけで、他の二人はやる気満々だ。
嬌声のあがる画面を眺めながら、彼女に生殖はまだ早いんじゃないだろうか、と老師は一人考えた。

――さらに奥、R博士の管理区域内では。
手足の拘束を解かれた代わり、牢獄としか思えない作りの部屋に司が幽閉されていた。
窓も明りもなく、真っ暗な部屋だ。扉は重たい金属製であったが、MS化すれば壊せないこともない。
だが逃げ出すでもなく、変身するでもなく、彼は呆然と座り込んでいる。
手には石板を抱えていた。
わなわなと震えた唇が、小さな声を紡ぎ出す。
「僕達は……僕は、殺戮兵器だった……」
頬を伝って流れる涙を拭おうともせずに、司はただ、その言葉だけを繰り返した。


四枚目のディスクを見ている最中だっただろうか。
全身で異変を感じ、レイは、さっと身構えた。
「気をつけろ、デキシンズ!……何か、来るッ」
彼らがいるのは剣持博士の遺産であり、ディクションという組織が所有していた研究所跡である。
「何か来るって、何が?」
いまいち緊張感が伝わらなかったのかデキシンズはキョロキョロしていたが、不意に「うぉわッ!」と叫んだかと思うと、レイのいる機械の側まで後退する。
「な……なんだ、今光ったぞ、ピカッて!」
泡食って彼の指さす方向を見やれば、キィキィと耳障りな音を立てて近づいてくる影が数体。
レイは迷わず映像停止のスイッチを押し、部屋中がパッと明るくなる。
「……囲まれたか」
二人のいる場所をぐるりと取り囲んだのは、物言わぬ金属の物体。
機械仕掛けの防犯用装置だ。
足下が車輪になっており、耳障りな音の正体はそれであった。
デキシンズは、すっかり退け腰だ。
「ど、どうしよう、レイ」と震える声で呟き、機械の端にしがみついている。
「どうしようもこうしようも、あるか」
冷たくあしらうと、フェレットは情けないカメレオンを見上げた。
「お前が倒すんだ、デキシンズ」
「お、俺が?」
話している間にも、包囲網が狭まってくる。
機械の頭部分、キラリと光ったのは赤いガラスだ。
あそこからレーザーが飛び出す仕掛けに違いない。デキシンズの尻尾を焼いた光線と同じものが。
「安心しろ、私も戦う」
途端に安堵の溜息を漏らすデキシンズへ、だが、とも彼女は付け加えた。
「私がやられたら、お前は何としてでも脱出を試るんだ。情報を持ち帰る役目を、お前に託す」
「な、何を言っているんだよ!絶対に、俺と一緒に帰ろう!!」
叫んだ瞬間、何かが光ったような気がして、咄嗟にカメレオンは床に転がる。
それまで彼の居た場所、床の鉄板がどろりと溶けるのをレイも目にした。
次々と押し寄せてきては赤いガラスから光線を発射する機械の攻撃を、必死の形相で避けるハメになった。
「チィッ」
デキシンズと二人、転がり込むようにして大きな機械の影に隠れる。
刹那、光線は止んだように思えたが、今度は身動きが取れなくなってしまった。
「……どうしよう」
ますます情けない声をあげるデキシンズをジロリと睨み付けて、レイが言う。
「お前には必殺の攻撃があっただろう。あれを使え」
「必殺の攻撃?そ、そんなの持ってないよ」
うろたえる彼の股間を目で示し、続けて言った。
「持っているはずだ、司教から聞いている。お前の股間についているニードルは鋼をも貫通すると」
「ニードルって……」
己の股間を見下ろして、こんな時だというのにデキシンズは場違いに赤くなる。
「ち、違うよ。これはニードルじゃない」
「じゃあ何だと言うのだ?」
「お、オチンチンだよ……」
照れ隠しなのか、言った後だらしなく舌を伸ばして茶化してみせるデキシンズだが、目の前をジュッと光線が走り抜けたので、すぐに彼は大人しくなった。
「陰茎なのは判っている」と、あくまでもレイは冷静だ。
「だが、お前の陰茎は伸縮自在、硬さも通常の数値を超えた範囲と聞かされている。ならば、ニードルと呼んでも差し支えないだろう。デキシンズ、お前の陰茎で奴らを貫いてみせろ」
いくら獣体型になっているとはいえ、若い女性が陰茎連呼というのは百年の恋も一瞬で冷める光景である。
しかし何はともあれ、レイはデキシンズに過大な期待をしているようにも思える。
ここで期待に応えねば、男ではない。
「よ、よし、判ったよ……やってみる」
力強く――とまではいかなかったものの、弱々しく頷くカメレオンを見据えて、レイも頷いた。
「突破口は私が作る。奴らの動きに隙が出来た瞬間を狙って射出するんだ。判ったな?」
「う、うん。でも、無理しないでくれよ?レイ……」
「半人前のくせに、人の心配などしている場合か」
ニヤリと口の端を曲げて笑うと、フェレットが一気に躍り出る。
機械どものカメラアイが一斉に彼女を捉え、そちらの方向へ動き出す。
その合間にデキシンズはというと、物音を立てぬよう細心の注意を払って背景と同化してゆく。
姿を隠すのは、狙いやすい場所へ移動する為だ。
レイも彼の魂胆に気づいたのか、死角になる方向へと奴らを誘導してくれている。
機械は十体。囲まれまいと飛び跳ねているが、レイの体力が尽きる前に決着をつけないと危ない。
一体ずつ倒していたのでは、駄目だ。数体一気に貫ける場所へ誘導しないと。
じりじりと動き、ようやく奴らをまとめて貫ける位置まで移動すると、デキシンズは今一度、己の股間を見下ろした。
レイの言うように、MS体型時での彼の股間は通常の人間とは異なる形状をしている。
本来のモデルであるカメレオンとも違った形状をしていた。
股間に穴が開いており、そこへクルクルと丸まった形で陰茎が収納されているのである。
陰茎は彼の意志で伸ばすことが可能であった。
その距離、五メートル。かなりの広範囲が彼の間合いとなる。
にも関わらず、これまで彼が一度も使ってこなかったのは、ひとえに倒せる自信がなかったからだ。
だが今は、そんな弱気を吐いている場合ではない。
やるしかないんだ。やらねば、レイも自分も死んでしまう……!
「――ッ!」
意識を股間に集中した瞬間、風切る音と共に飛び出した陰茎が金属の機体を三つほど貫く。
すぐさま先端はデキシンズの内部に収まり、機械が反応するよりも先に、その場を飛びずさって離れると、数秒遅れでレーザーが彼の居た場所を切り裂いた。
「いいぞ、デキシンズ!」と、デキシンズのいる方向は見ようともせずにレイが叫ぶ。
せわしなく小刻みに、降り注ぐ光線から身をかわしながら促した。
「今度はこっちだ!頼んだぞッ」
おぅ、と声には出さずに頷くと、デキシンズは再び狙いやすい場所へ移動を開始する。
繰り返すうちに機械の数も減ってきた。十あった数が八に減り、五となり、三になる。
やっと最後の一機を倒した時にはレイもデキシンズも、すっかりくたびれ果ててしまった。
息は完全にあがり、足下がフラフラする。許されるものなら、このまま、ここで寝てしまいたいほどだ。
「ま、まったく……なんつートラップを作ってくれたんだ、剣持博士ってやつァ」
ぺたんと床に座り込むデキシンズの膝へ、レイがとっとこ駆けあがる。
「上出来だぞ、デキシンズ。まさかお前が、ここまで戦える男だとは思ってもみなかった」
「大器晩成ってやつなんだ、俺は」
間髪入れず言い返してから、ようやく訪れた静寂にデキシンズは安堵の溜息を漏らす。
周囲に転がるのは無数の防衛機。とても自分が全て倒したのだとは、自分でも思えない。
しかし紛れもなく、これらはデキシンズが倒したのだ。己の能力を最大に利用して。
「……けど俺が活躍できたのは、全部レイのおかげだよ。ありがとう」
「礼を言われる筋合いはない」
どこまでもレイはそっけない。
不意に膝から飛び降りたかと思えば、MS変化を解いた。
「どうして、変身を?」
きょとんとするデキシンズへ近づいてくると、レイは改めて彼を褒め称える。
「私は司教に頼まれていたのだ。お前が、本当は使える奴だという事を証明しろと。そして、お前は見事、私と司教の期待に応えてくれた。感謝するぞ」
いきなりの褒め言葉でポカンとするカメレオンの頬に軽くキスをすると、再びフェレットの姿へ変身し、出口へと歩き出した。
「さぁ、帰るぞ。急ぎ、皆に報告しなければな」
ややあって、硬直の解けたデキシンズ。
「えっ……あ、う……うん。え、ヘヘヘ、い、今のって、レイ、お前」
すっかり遠目に小さくなったレイの背中を追いかけて、慌てて部屋を出て行ったのであった。

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