BREAK SOLE

作品概要

この作品の試み:敵の心情掘り下げ
この作品の見所:登場人物の関係変化
面白くなってくる話数:21話以降から本筋開始


この物語のテーマは戦争反対、No Warです。ロボットで戦っていますけれど本質はそこではなく、圧倒的戦力差に対して武力で反撃すると滅びるぞという、単純な結論です。そもそもの戦いの発端が「宇宙船を撃ち落とした地球人の愚行」であり、反撃されたのを更に反撃したんじゃ憎しみの連鎖も断ち切れません。この物語の宇宙人は地球人よりも遥かに高い知力と判断力をお持ちでしたので「恨みを晴らしたし、もういっか!」と爽やかに帰還してくれましたけど、もし地球人と同じ性格だったら、滅ぼされていたところでした、地球が。

ぶっちゃけ早々に宇宙人へ謝罪していれば、89話も続くことなく1話で物語が完結していました(笑)この物語で示す武力至上主義者というのは、各国の軍隊は勿論のこと、日本の自衛隊や大豪寺博士及びインフィニティ・ブラックとアストロ・ソール、宇宙人も然りです。言うなれば、全員が武力を手段に選んだ愚者です。

この物語は戦争に対する私の考えを、これでもかってぐらい詰め込んであります。戦争が始まれば、無下に散らされるのは一般国民の命です。自衛隊支持派は防衛するだけだから大丈夫だとでも思っているんでしょうが、武に武で対抗すれば戦いが加熱するのは当然の結果であり、過去の悲惨な負け戦や現在におけるウクライナとロシアの戦いを見ても何とも思わないようでしたら、フィクションの戦いを見すぎて感覚が麻痺しています。本来、武には話で対抗するのが理想です。まぁ、そうは言ってもままならないのが人類という生き物なんですが。

ストーリー解説

1〜20話:登場人物紹介
21〜24話:新たな敵、発見?
25話:三箇所同時攻撃
26〜30話:春名とクレイの関係が接近
31〜35話:<中国編>ヨーコの活躍
36〜39話:<フランス編>残念、ピートは活躍しそこねた!負傷リタイア
40〜44話:<アメリカ編>クレイの活躍で春名との関係が進む。リュウ登場
45話:ピートの代役ミリシア登場
46話:結構腹黒いミリシア……
47話:ピート失踪
48話:オペレーター集合
49話:宇宙にあがるメンバーと地上に残るメンバーのお知らせ
50話:宇宙の修羅場、シュミッドの女性関係。エクストラ三姉妹と春名のガールズトーク
51〜52話:春名「この声、おじいちゃんだ!」玄也登場
53話:初めての恋のライバル、ソールとの対立
54話:その頃のクロニクル兄弟
55〜56話:クレイvsソール、春名に無視されたと思い込んでクレイ涙の逃亡
57話:カルラ登場。クレイと春名が仲直り
58話:やっぱリュウ兄さんは裏切り者やったんや……クレイが消息不明に
59〜60話:エース不在の戦い、劣勢にピンチヒッターでソール参戦!
61話:友情とは何なのか。リュウvsクレイ、ガチンコ語り場
62話:ソールの活躍、そして無念の気絶リタイア
63話:インフィニティ・ブラックとの初戦は砲撃ファイヤーで〆!
64話:クレイの活躍を目の当たりにして、ミグにクレイへの恋愛フラグが発生
65話:猿山「ぎゃぁぁーーおーばーけぇぇー!」ミグの弱み?
66〜68話:過労とずぶ濡れでクレイが風邪ひいた(半分はミグのせい)
69〜74話:インフィニティ・ブラックのメンバーが乗り込んできたと思ったら宇宙人まで侵入してきて、てんやわんや。誰得女体化もあるよ!
75〜81話:インフィニティ・ブラック最終戦。ピートとの再会と戦いを経て、Kの自爆で決着
82〜85話:第三勢力サイバラ星人対策を前に、ピートが帰還したりクレイが反乱を起こしたり
86〜88話:クレイvs玄也。宇宙人に「ごめんなさい」実況中継して和解成立
89話:Q博士と別れて日本で暮らすことにしたクレイ、明日から大豪寺家のお手伝いさんだ!

登場人物解説

ブルー=クレイ:蒼き星の戦士として作られたのに、ソルが青くなかったのは本人的に不満だったみたいですが、そんなこと最終戦で言われても整備士諸君だって困っちゃうよな。機械を使わないと大勢の前で話すことも困難だったコミュ不全が終盤までに人間らしく成長したのは、ほぼ全面的に春名のおかげです。ヨーコやミリシア、リュウでは、こうはいかなかった。

大豪寺 春名:特別美少女でもなく、ただ料理が上手で誰とでも一通り仲良くできるってだけの平凡ヒロイン。ヨーコとの対比でツラも平凡になりました。クレイは外見無視の中身重視ですので、信頼できるパートナーは春名、君に決めたッ!両親が毒親だった反動でか、優しい子に育ちました。

ヨーコ=パリエット:気が強い、天性の腕前、自信家。加えて美少女+ナイスバディと、王道ロボットアニメ路線ヒロインを地で行く少女。まぁー所詮は恋の当て馬ですけどネ。それでもミリシアやピートと比べれば、かなり優遇されていたほうだと思います。ちゃんと見せ場もありましたし。

ピート=クロニクル:前半ヘタレ、後半覚醒するも結局負けて、全く良いところがありませんでした。でも彼の立ち位置は「人間は戦争での使い勝手のいい駒じゃない」ことへの証明なので、存在そのものに意義があるのです。

白滝 竜:Q博士の元で働いていた頃は、クレイの教育係だった研究者です。研究所を焼け出されて一人放浪している頃にKと出会い、インフィニティ・ブラックへの参入を決めました。クレイがアストロ・ソールにいなかったら、宇宙の塵になっていたかもしれません。後日談でメリットと結婚したのは、彼女への救済です。無財産で前科持ちが一人暮らしってのは厳しすぎますからねぇ。